A.H.
エンジニアリング部(プロセスエンジニア)
©︎ Microwave Chemical Co.,Ltd.
Interview – 01
T.O.|研究開発部(研究職)
2019年入社
入社のきっかけ
元々、大手化学メーカーで研究開発の仕事をしていました。10年程勤めていたのですが、なんとなく自分の先のキャリアが見えてしまっていて……。もっと大きな振り幅でキャリアを描きたい! 自分の手でビジネスを動かし、研究成果が会社のスケールアップに直結する仕事に挑戦したい!と思うようになっていたのです。この想いを実現するために転職活動を開始。ほどなくマイクロ波化学を見つけました。「マイクロ波で化学産業を変える」という言葉を目にしたとき、確かに家のキッチンにはコンロも電子レンジもあるのに、工場に電子レンジはない。つまり、誰もができなかったことにチャレンジしているのだなと感じました。そして、自身の研究開発の知見をここで活かすことができれば、面白い未来が描けるかも知れないと思い、面接を受けることにしたのです。当日はCEOの吉野とCSOの塚原が出迎えてくれました。特別なことを話したわけではないのですが、二人の放つオーラがとてもすごくて。この人たちのもとでなら、数年後にきっと自分の知らない自分に成長できる!と心が躍り、入社を決めました。
仕事内容
お客様の持つ課題に対して、マイクロ波で解決に導くことができるのかを研究することが私の仕事です。そのため、お客様と対峙し、課題や要望を聞くところからはじまります。その課題や要望を突き詰めていくと、実は違うところに本質があったりします。例えば、美容室で前髪を2cm切ってほしいと言う人に対して、言われたままに2cm切ると、なんだかイメージと違う、みたいなことになると思います。そもそもなぜ2cmなのか。暑いのか、目にかかるのがうっとうしいのか、表情を明るくしたいのか。2cmの言葉の奥にある真意こそが課題であり、オーダーなのです。これと同じように、真意をきっちり掴み取って研究におけるテーマを導き出し、それを目標スペックという形に変えて、実現に向けた研究を進めていきます。研究と言うと、ラボでひたすらテーマと向き合っていると思われるかも知れませんが、私たちの場合はコミュニケーションワークも多いことが特徴です。そこには、お客様とともに課題を解決し、お客様の産業を発展させる面白さが詰まっているのです。
仕事・職場の魅力
研究をしていて思うのは、本当に難しいと言うこと。技術障壁が高いから、これまでマイクロ波は産業に利用されてこなかったのだろうなと、しみじみ思います。難しいが故に、すぐに成果が出るものでもなく、泥臭く向き合うことが求められます。また、我々は研究機関ではなく、研究から装置の開発、納入まで、マイクロ波を使ったソリューションを提案しているので、単に面白い研究成果が出たというだけでは済まされないのです。お客様のビジネスをリアルに動かすだけの研究成果であるか、厳しい目で見つめて結果を追い求めています。競合となる既存技術も日々合理化が進んでいますので、それを単に上回るのではなく、圧倒的な性能と価値の違いを見せていく必要があると思っています。お客様の課題に対して、創出した成果がいかに価値のあるものであるかを伝えていくところも肝心です。プレゼンテーションを通じて、自分の手でビジネスを動かしていく。研究の成果で、自分の手でビジネススケールを大きくしていく。冒頭の思いを、今まさに実現している最中です。
これからやっていきたいこと
近い将来、マイクロ波化学の技術が社会の標準になっていることを目指したいですね。今、マイクロ波プロセスを導入している化学メーカーは、まだ一握りです。化学メーカーにもお客様がいるわけで、お客様に対して安定して素早く製品を届けなくてはならない中、新しい技術への投資には慎重です。しかし、カーボンニュートラルの動きが世界中で起こる昨今、既存の技術ではダメだと感じられているのも事実です。この追い風を受けている我々は、競合となる技術よりも一段早い進化を遂げる必要があると思っています。これは簡単なことではありませんが、やるしかない!という意気込みで研究に向き合っています。マイクロ波化学の技術が社会に実装されると、低炭素社会に近づくのはもちろんのこと、工場はコンパクトになり、煙や炎を吹き上げていた煙突は無くなっているかもしれません。そんな未来の実現こそが、我々の研究成果だと思っています。