2022.11.07PRESS RELEASE
アサヒグループ食品株式会社とのマイクロ波凍結乾燥技術の実証共同開発について 〜インスタント食品製造の大幅な時間短縮と高品質化を実現〜
マイクロ波化学株式会社
マイクロ波化学株式会社(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長CEO:吉野巌、以下「当社」)は、アサヒグループ食品株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:川原浩)へマイクロ波多段凍結乾燥装置を販売・導入し、事業化に向けた実証試験を進めることとなりました。
凍結乾燥は、凍結させた固体へ熱を加えることで水分などを気化させる方法で、インスタント食品などの固形物を得たり、抗体や核酸といった熱に弱い医薬を粉末化したりするために広く使われています。しかし、熱の伝わり方が間接的であることから、乾燥時間を長く要することが課題になっていました。
当社は、宇宙空間の土壌氷からの水資源調達に関する宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同開発を通じて構築した凍結乾燥技術について、食品や医薬品領域への適用を進めてきました。物質を直接加熱できるマイクロ波を利用することによって、凍結乾燥時間の大幅な短縮や、それに伴う高品質化が可能であることを確認しております。
凍結乾燥食品のリーディングカンパニーであるアサヒグループ食品株式会社とは、同社のインスタント食品製造におけるマイクロ波を利用した凍結乾燥技術の共同開発を進め、この度、研究開発向け多段凍結乾燥装置へのスケールアップの可能性を見出すことができました。
同社の保有する凍結乾燥技術・ノウハウと当社のマイクロ波技術を融合することによって、さらなる技術の発展を進めてまいります。
今後当社は、凍結乾燥装置メーカーと協力し、研究開発を主たる目的としたマイクロ波多段凍結乾燥装置の販売も開始する予定です。
【マイクロ波について】
マイクロ波は、家庭用電子レンジや通信分野において使われてきた電磁波で、物質を直接、選択的に加熱できる特徴を持っています。マイクロ波は電気から作ることが可能で、再生可能エネルギーの活用により、CO2排出の削減にも貢献しうる環境調和型の技術でもあります。
【マイクロ波凍結乾燥と従来法の比較】
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