2026.10.01

プレスリリース

「燃料電池・水電解の普及を支える白金族貴金属国内循環システム構築に向けたDPS回収技術の実用化研究開発」について、NEDOより補助金の交付決定

〜低濃度液から白金・イリジウムを回収し、国内資源循環システムの構築を目指す〜

  • MWCC株式会社

MWCC株式会社は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の2026年度第1回「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」(新エネ中小・スタートアップ支援制度)に採択されていた当社の研究開発テーマ「燃料電池・水電解の普及を支える白金族貴金属国内循環システム構築に向けたDPS回収技術の実用化研究開発」について、この度補助金の交付決定通知を受領したことをお知らせします。
本研究開発は、「水素・燃料電池利用促進分野」の「社会課題解決枠フェーズB(基盤研究)」として採択されたものです。当社がパラジウム(Pd)回収で商業実績を有する低濃度貴金属回収技術「DualPoreSystem技術」(以下「DPS回収技術」)を活用し、その適用対象を燃料電池や水電解装置に使用される白金(Pt)およびイリジウム(Ir)へ拡大します。製造工程などから排出される超低濃度液からPt・Irを選択的に回収する技術の確立を目指します。

■背景
カーボンニュートラル社会の実現に向け、燃料電池や水電解装置のさらなる普及が期待されています。一方、これらに使用されるPtやIrなどの白金族貴金属は、供給地域が偏在しており、安定調達の観点から国内での資源循環の重要性が高まっています。
特に、燃料電池ではPt、水電解装置ではIrが重要な材料として使用されますが、製造工程で発生する排水等に含まれる貴金属は非常に低濃度であるため、従来技術では十分に回収することが難しく、未回収のまま排出されるケースがあります。
こうした超低濃度領域の貴金属を効率的に回収し、再び国内の製造工程へ還流させる仕組みを構築することは、資源の有効利用に加え、白金族貴金属の安定的なサプライチェーン構築の観点からも重要な課題となっています。

■開発内容
本研究開発では、当社が商業実績を有するDPS回収技術を応用し、低濃度液からPtおよびIrを選択的に回収する技術の確立に取り組みます。
DPS回収技術では、独自の表面修飾シリカゲル技術を活用することで、不純物が共存する液中から対象となる貴金属を高速かつ高選択に回収することが可能です。本研究開発では、Pt・Irに適した表面修飾条件に加え、前処理やフロー処理などの周辺技術についても最適化を進めます。
これまで培ってきたPd回収の技術・ノウハウを基盤として、白金・イリジウムへ対象を拡大し、製造工程から排出される超低濃度液を対象に回収技術を確立するとともに、将来的な実際の製造ラインへの導入・商業化を見据えた技術開発を進めます。

■今後の展望
当社は、本研究開発を通じて、これまで回収が困難であった超低濃度領域の白金族貴金属を回収し、国内で再利用するための技術基盤の構築を目指します。
DPS回収技術による低濃度貴金属回収技術の対象をPdからPt・Irへと広げることで、燃料電池・水電解をはじめとする成長産業における貴金属資源の安定確保と国内循環に貢献してまいります。

■DualPoreソリューション事業(低濃度貴金属回収事業)特設サイト
https://mwcc.jp/dps/



*PDFファイルはこちら
プレスリリース_「燃料電池・水電解の普及を支える白金族貴金属国内循環システム構築に向けたDPS回収技術の実用化研究開発」について、NEDOより補助金の交付決定